あいかわ公園 ツツジの図鑑

あいかわ公園で見られるツツジをまとめた図鑑です。ツツジは自生種から園芸種まで様々な種類があり、似たようなものがとても多いです。図鑑を片手に見比べながらお散歩していただけると幸いです。用語としてクルメツツジを原種とするもの(クルメ系)、日本にもともと存在するもの(自生種)、シャクナゲというツツジ科の花と交配したもの(交配種)が出てきます。現在45種類が載っています。

図鑑 白色のツツジ

シロバナトウゴクミツバツツジ
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場所:花の斜面左上 
時期:3月下旬~4月上旬
関東地方に生えるミツバツツジの仲間なのでトウゴクミツバツツジと呼びます。その白花種です。トウゴクミツバツツジと同じく10本の雄しべを持ちます。ツツジに限らず白花種が偶然生まれることがあります。
園内では植えたばかりなのでまだ小さいのですが、透き通るような白色なのでとても目立つ美しい花です。




シロゲンカイ
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場所:パークセンター前 
時期:3月下旬
自生種であるゲンカイツツジの白花です。ピンク色のヨシノと並んで春に先駆けて咲くため、ほかのツツジが見頃のころには見れなくなってしまいます。
園内のピークは年によって若干ぶれるのですが、3月頭頃に咲き始めて中旬にかけてピークが見られます。
ピンクのツツジ、ヨシノと並んで3月中旬頃の斜面を彩ります。
ゲンカイツツジは自生種ですが、岡山より西でしか見られないため、この辺では自生を見ることはできません。雰囲気はミツバツツジに似ています。
園内では光源氏と言う八重咲のゲンカイツツジも植えられたのでそちらも見てみましょう。




トコナツ(クルメ系・一重咲き)
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場所:工芸工房村の上り坂 
時期:4月上旬
白、ピンク、絞り模様と1つの株で3種の色が発生する魅力的なツツジです。自分好みの色合いを探し始めると止まりません。中でもお勧めしたいのは白地にピンクの柄が入る絞り模様です。写真のように入り方には様々なパターンがありますのでお好みの色を探してみてくださいね。
ツツジを始めとして園芸種では花に様々な模様が入る様を見ることができます。
園内ではトコナツと、鈴の誉れの2種に模様が見られ、絞り模様のトコナツ(まばらに別の色が入る)と底白の鈴の誉れ(花の奥だけ白い)はとてもユニークです。
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トコナツはこのように色が全く異なります。写真の中でもよく見てみると色合いが違いますね。鮮やかな絨毯を見てみてはいかがでしょうか?
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私はこのような美しい絞り模様の花を発見しました。皆様が発見したトコナツと比べてみるとどうでしょうか? 




クレノユキ(クルメ系・二重咲き)
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場所:工芸工房村の上り坂 
時期:4月中旬
 トコナツとともにあいかわ公園の緑の葉を白色に染めます。小さな白花種の中では唯一の二重咲きのため、トコナツと一緒に生えていても簡単にわかります。トコナツが3色のグラデーションを作るのに対してクレノユキは雪が積もったかのような純白さで彩ります。色合いとしてはシロバナトウゴクミツバツツジが似ていますね。
工房村からの上り坂の途中に1ヶ所のみ見られます。色合いからして見つけるのは簡単なので探してみましょう。





ゴヨウツツジシロヤシオ(自生種)
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場所:花の斜面右側 長い階段の手前 
時期:4月中旬
丹沢や軽井沢の方で有名な五枚の葉を持つツツジです。シロヤシオの名で知られる人気の自生ツツジですが、標高が高い所を好むため、あいかわ公園で今のところ咲く株は3つほどです。
場所が少し分かりにくいかもしれません。
ネームブランドからか咲いているだけで上品に感じてしまいますね。花が下向きになるのも特徴の1つです。とてもおススメの種類です。




リュウキュウツツジ セキデラ
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場所:花の斜面入口
時期:4月中旬~下旬
白い大輪の花にピンク色のネクターガイド(蜜の場所を虫へ知らせる模様)が非常に美しい芸術的なツツジです。普通のリュウキュウツツジでは鮮やかなネクターガイドは見られないのですが、セキデラと言う種類では白地に鮮やかな赤い模様が目立ちます。
大きいツツジツツジという植物の特徴を感じやすいです。例えばリュウキュウツツジの葉に触れてみてください。小型のものではわかりにくい虫に蜜を取られないようにするツツジの戦略がきっと感じられるはずです。



ドウダンツツジ
(自生種)
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場所:パークセンター前
時期:4月中旬
ベニバナアセビと同じように下向きで白いつぼ型の花をつけます。春の花よりも秋に真っ赤に染まる葉の方が有名かもしれません。聞きなれないドウダンという言葉は灯台がなまったものとされており、三脚の灯台に姿が似ていることから名付けられています。(結び灯台




ハカタハク(サツキ)
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場所:花の斜面中央
時期:5月下旬
あいかわ公園で最も遅く咲く白花のサツキです。同時期にサツマベニと並んで見られます。花は大きめで一重咲き、模様や色は一切なしの白一色ですがシロバナトウゴクミツバツツジやシロゲンカイと比べるとしっかりした花弁を持つ印象です。白花のサツキの代表格と言われています。